MotoGP世界選手権第15戦: -日本GP(ツインリンクもてぎ) 2014/10/12決勝
不本意な結果も大きな収穫を得た日本GP(予選:24番手 決勝:26位)

いよいよ日本グランプリを迎えた。今シーズン、裕紀とモリワキが努力してきた結果の審判が、このレースでくだされるのだ。しかし、その出だしは、いきなり出鼻をくじかれるものだった。

JAPAN GP金曜日の最初の走行となるフリープラクティス1。裕紀は、いつものように真っ先にコースインし、ペースを上げていく。だが、ここでエンジントラブルが発生する。Moto2クラスは、エンジン・電気周りは、ワンメイクとなっているためスポット参戦ライダーにもパーマネントと同じものが供給される。当然チームは、全日本でもHonda CBR600RRのエンジン、UKダンロップの組み合わせを使用してきたが、電気系が違い、今年型のUKダンロップもフィーリングが異なるものだった。さらにフリープラクティス1でエンジントラブルに見舞われてしまい、ただでさえ時間が欲しいところに、大きな痛手となってしまう。そんな中でもマシンセットを詰めていき、土曜日の公式予選では、1分52秒377を出し24番手となる。その後、チームとミーティングを続け、ビッグチェンジを敢行。日曜日朝のウォームアップ走行でマシンを確認するはずだった。

JAPAN GPレースウイークは、台風19号の接近により天候が心配されたが、雨は降らず、全てのセッションはドライコンディションで行われた。日曜日は曇り空となり、気温も上がらなかったが、コース上では至る所で激しいバトルが繰り広げられていた。
決勝日朝のウォームアップ走行は、変更したセッティングの感触を確かめるために、徐々にペースを上げていく。しかし、その矢先、ダウンヒルストレートで異変を感じる。“おかしいな?”と思いビクトリーコーナーからホームストレートに入るとエンジンが突然止まってしまう。1コーナーのアウト側にマシンをストップさせると、オフィシャルの指示に従いコース外に待避する。

JAPAN GPここからが修羅場だった。トラブルの原因を探っている時間があるならばエンジンを載せ換える方が確実だという判断の下、チームは必死の作業でエンジン、そして電装関係のパーツを全取っ替えする。こうしてエンジンに再び火が入ったのは決勝が始まる15分前だった…。

JAPAN GPセッティングは、日曜日にかけて変更したままの状態でグリッドに並ぶしか選択の余地はなかった。レースがスタートし、バトルになるとセットで狙った“いい部分”をなかなか出すことができず苦しい戦いとなってしまう。その中でも精一杯、コースを攻め、着実にチェッカーフラッグを受けた。不本意なレースとなってしまったが、ライバルに対して足りない部分が、より明確となったのも事実。今回の日本グランプリが、マシンの進化させるために大きな収穫となったことは間違いない。気持ちを切り換え、全日本最終戦鈴鹿で、タイトルを決める覚悟だ。

JAPAN GP高橋裕紀「いきなりマシントラブルから始まり、土曜日はタイムを出しにいけて、いい流れになるかと思ったところ決勝日朝に再びトラブルが出てしまいました。そこからチームの懸命の作業のおかげでグリッドに着くことができました。ワイルドカード参戦の難しさを痛感しましたね。結果は惨憺たるものでしたが、今回の参戦で自分たちが何をしなければいけないことが分かったと思いますし、森脇社長を始め、チーム全体で世界に戻るために、さらにやる気が出ています。もっといいマシンを作り上げて、また世界にチャレンジする日のために頑張ります。今シーズンも残すところ全日本最終戦鈴鹿のみとなりました。集中して、いいレースにしますので、ぜひ鈴鹿に観に来てください」