Round 1: カタールGP(ロサイル) 2012/4/8
万全には、ほど遠い状態で迎えてしてしまったカタール(予選:25番手 決勝:19位)

新しいシーズンがスタートした。2005年から世界にフル参戦している裕紀にとって8年目のシーズンとなる。Moto2クラスとなって3年目、ここ2年でハード面、そしてメンタル面で足りなかったことを振り返り、今年こそタイトルを狙っていくために動いていた。ベースを鈴鹿に移し、専属のトレーナーのもとで身体を鍛えた。そしてチームはフォワードレーシングに移籍。定評のあるシューターの最新モデルで戦えるはずだったのだが…。

QATAR事前テストからフィーリングが悪く、攻めていなくても転倒してしまう。“これはおかしい?”と、裕紀は、チームに訴え続けた。3月下旬にスペイン・ヘレスサーキットで行われたオフィシャルテスト初日に、シューター側もフレームの異常を認め、テスト2日目からは2011年型のフレームが回ってきた。ここでようやく普通に乗れる車体を手に入れたものの、このフレームは、チームの事情もあり開幕戦でチームメイトのデ・アンジェリスが使うことになる。裕紀には、また違う2011年型フレームが用意されたが、またここでリセットされ、いちからマシンを仕上げていかなければならなかった。さらに追い打ちをかけるのが、今シーズンよりチーム契約となっているレーシングスーツだ。何度も寸法を測り、何度も作り直してもらっていたが、なかなか合うものが出来上がってこない。合同テスト前には、フランスにある会社まで足を運び、入念に話し合ってきたのだが…。カタールに持ってきたものは、腕がきつく6周もすると腕が上がってしまう状態だった。

こうして万全とは、ほど遠い状態で迎えることになってしまった開幕戦カタール。まずは初めて走らすマシンの感触を確かめるところからスタート。フィーリングは悪くはなく、着実にセットアップを進めていったが、予選中に電気系トラブルが発生してしまい思うようにアタックできず。予選後のウォームアップ走行でも2周目に、やはり電気系トラブルでストップと散々な土曜日となってしまう。

QATAR歯車が噛み合わないまま迎えた決勝レース。9列目25番手グリッドという屈辱とも言えるポジションからスタートした裕紀は、思うようにペースを上げられず苦しいレースになる。最後は、集団の先頭をキープしたままゴールする意地を見せるが、臨むべきレースには、ほど遠い内容となってしまった。

QATAR高橋裕紀「レース以前の問題が多すぎて、今回もレースをしている感じがなかったです。今は、とにかく普通の2012年型フレームを持ってきて欲しいとチームに要請しています。チーフメカニックも分かってチームにプッシュしてくれていますので信じるしかないですね。応援してくれているファンの皆さん、期待してくれた多くの方の期待に添えず申し訳ない気持ちです。何とか現状を変えようと頑張っていますので、しばしお待ちください。2012年シーズンも応援よろしくお願いいたします」