冬のような寒さだったオーストラリアから一転、第17戦マレーシアは、常夏のコンディションで行われた。
走り始めとなった金曜日は、新たな問題が発生していた。コーナーの進入で、リアが振られてしまうのだ。スライドしたかと思えば、グリップを回復したり、しなかったりと落ち着かない状態だった。このため午後のフリープラクティス2で転倒を喫してしまう。それでも初日は10番手につけ、2日目は、セッティングを進めると問題の症状はよくなっていった。午後の公式予選では、順調にタイムを縮め4番手タイムをマーク。今シーズン3回目の表彰台が射程に入ってきていた。
セカンドロウから好スタートを見せた裕紀は、1コーナーで3番手に浮上。課題となっていたスタートからのペースアップも克服し、オープニングラップは、そのまま3番手でコントロールラインを通過していく。しかし、2周目の1コーナーで、この週末に抱えていた問題の症状が出てしまい、オーバーラン。すぐにコースに戻るものの大幅に順位を落としてしまう。それでも、すぐに追い上げを開始し、2周目に15番手、3周目に13番手、4周目に11番手までポジションを回復し、さらに上を目指していた5周目。9コーナーで前の選手が思っていたよりも早くブレーキをかけたため、アウト側に逃げたところ、コースが汚れておりフロントから転倒してしまう。
課題を一つ克服したものの、新たな問題もあり、なかなか上位に食い込めないでいる。残すは、最終戦のみ。問題を克服し、表彰台の頂点を目指す。
そしてMotoGPクラスのアクシデントでセパンサーキットは悲しみに包まれた。裕紀にとってチームメイトであり、イタリアでは一緒にカートレースやミニバイクをする仲でもあっただけに、ショックを受けていた。
高橋裕紀「問題点は、セッティングでよくなってきていたのですが、2周目に出てしまいました。課題だった、序盤のペースアップは、うまくいったので、たらればになってしまうのですが、あのまま走れていれば表彰台に立てたと思います。最終戦で最高の走りができるように頑張るだけです。シモンチェリ選手のアクシデントは本当に残念ですし、ショックです。彼とは、ワークショップでもよく会いますし、イタリアではカートやミニバイクも一緒にしていました。マルコ・シモンチェリ選手のご冥福を心からお祈りいたします」