開幕戦カタールは、初日こそトップだったが、その後の流れが今ひとつ決まらず表彰台を逃す結果となっていた。第2戦スペインの舞台となるヘレスサーキットは、開幕前に2度テストを行っており、十分にデータもある。表彰台はもちろん、今季初優勝を視野に入れ、気合いが入っていた。
しかし、最初のフリー走行で、いきなり転倒を喫してしまう。セッション開始早々に、オイルか捨てバイザーに乗ったように不可解な動きがあってのものだったが、このアクシデントでマシンがダメージを受けてしまいフリープラクティス1は、ほとんど走ることができなかった。ただ、今回はデータのあるサーキットだけに、続くフリープラクティス2では、トップタイムをマーク、総合3番手につけて初日を終えた。
2日目は、フリープラクティス3で4番手につけると、公式予選では、セッション終盤に1分42秒台に入れ、フロントロウ2番手グリッドを確保。レースに向け手応えを感じていた。
決勝日は、天気予報通り雨模様となる。レインコンディションとなったウォームアップでも2番手につけ、まずまずのフィーリング。ここでチームと話し合い、サスペンションのセッティングを変更。しかし、このセレクトが裏目に出てしまう。
迎えた決勝。スタートをうまく決めた裕紀は、ホールショットを奪いトップに立つ。しかし、1コーナーの立ち上がり、そして3コーナーの立ち上がりで、あわや転倒というスライドを食らい、順位を下げていく。それでもトップグループにつけ、周りの様子をうかがう。「ルティがトップに出た時点で逃げそうで、逃げられない状態だったので、様子を見ていましたが、イアンノーネが追い上げて来た。コルシとスミスは、ついていけそうになかったので、早く、この2台の前に出ようと思いました。二人の前に出たところまでは、よかったのですが…」。裕紀は、8周目にスミスとコルシをかわして3番手に浮上。前をゆくイアンノーネを追うが、10周目の12コーナーでハイサイドを食らい転倒。悔しいリタイアとなってしまう。
高橋裕紀「ボクだけではなくレースウイークを通して全体的にコースのグリップがよくありませんでした。スタートが決まってトップに立てたので、自分のペースで走っていこうと思っていたら、いきなり2度ほど転倒しそうになってしまい“あれ?”っと思いながら走っていました。朝のウォームアップでは、まだまだ余裕があったので、イケるはずなのにイケないという感じでした。結果的にセッティングを詰めようと思った変更が、いい方向にいきませんでした。悔しい結果になってしまいましたが、気持ちを入れ替えて次回のエストリルに臨みます」