2年振りに訪れたインディアナポリス。初開催された2008年は250ccのレースが悪天候のために中止となっていた。他のコースに比べると経験値の少ないサーキットでもある。
走り始めるとシルバーストーンのようにTECH3のMoto2マシンとの相性がよくないことが、すぐに分かってしまう。今回、マシンには従来のフレームに補強を入れたものを持ち込んだが、それを評価する以前の問題を抱えながら、マシンをセットアップしていく。路面のグリップもインフィールドに入ると変わり、転倒が続出する。MotoGPクラスでは、あのバレンティーノ・ロッシが3回も転倒するほどだった。
そんなスリッピーな路面を裕紀はリスクを避けながらペースアップ。しかし思うように攻められないまま、現状でベストな走りを心がけ予選は13番手。転倒が多いだけに、決勝もサバイバルレースになることが予想された。完走することを第一目標にレースに臨んだ。
しかし、好スタートを見せた裕紀だったが、2コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれてしまう。転倒はなかったが、他車を避けるためにコースアウト。大きく遅れてしまうが、すぐに赤旗が提示される。
26周から9周減算されて2度目のスタートが切られる。裕紀は慎重に周回を重ねるが、5周目に他車に追突され転倒…。裕紀がクリッピングポイントにつくところで“イン側に青いものが一瞬見えたけれど、どうしようもなかった”と避けようのないアクシデントだった。再スタートするが、クラッチレバーを破損しておりピットに戻り修復。3周遅れになってもチームやスポンサー、応援してくれるファンのために走り続け、26位でチェッカーフラッグを受けた。
高橋裕紀「自分のミスではないだけに、とにかく悔しいレースになってしまいました。その位置を走っていたのがいけないのですが…。気持ちを切り替えて次回のミザノでいいレースができるように頑張ります。ミザノは、長い間ベースにしていたカトリカの近くにあるサーキットですし、第2のホームグランプリと言ってもいいですから。いい走りを見せたいですね」