約1カ月のサマーブレイク明けで迎えた第10戦チェコ。今にも雨が降り出しそうな天候となったが、3日間ともドライコンディションで行われた。
初日のフリー走行は、あまり感触はよくないものの6番手と順位は悪くなかった。しかし、相変わらず抱えている問題は解決されておらず、現状でいかに戦うかを常に考えながらセッションに臨んだ。
公式予選では、セッティングが進み、あと一歩でフロントロウという5番手で終了。タイヤのグリップのあるときの旋回性が特に問題だったが、グリップが落ちてくるとスライドコントロールができ、しっかり前に進む。タイヤもきれいに減っており、序盤は耐え、中盤から後半に追い上げるレースになることを予想。かくして決勝レースは、その予想通りの展開となった。
スタートは悪くなかったが、1コーナー立ち上がりで他車にラインをふさがれてしまい、加速がにぶったところを抜かれてしまいオープニングラップは12番手でホームストレートに戻ってくる。予想通り序盤はインに入られてしまい、ワイドラインで走るライディングができなかったが、タイヤがすべり始めるとペースを上げられるようになってくる。周りのライダーはタイヤが厳しくなり、裕紀にとって有利な状況となると、一台、また一台と前をゆくライダーをパスしていく。
レース終盤、前を走っていたロルフォがリタイアし、3番手に浮上すると、2番手を走るイアンノーネに急激に迫っていく。そして残り2周で背後に迫るとイアンノーネがラインを外したすきを見逃さず一気に前に。トップのエリアスとは差があったが、もう数周あればと思わせる裕紀の追い上げだった。
高橋裕紀「前戦のドイツGPでは他車との接触がありましたので、今回は必ずチェッカーフラッグを受けようという気持ちを強く持ち、決勝に挑みました。レース序盤の混戦の中では周りを警戒しながら走りつつも、中盤からは自分の走りができるようになっていったので、追い上げることができました。後半戦のスタートに、納得のいくレースができたことは一つの収穫であり、ここからいい流れを作れるよう、次のインディアナポリスもがんばります」