チームのホームグランプリはサンマリノGPの行われるミサノだが、イタリアのチームだけに、第2のホームグランプリと言っていい。
開幕戦から抱えている問題を解決するために新しいセッティングやタイヤとの相性を確かめながら走っていたこともあり、金曜日は16番手。土曜日はフリー走行でタイムを縮め、さらに微調整すると旋回性がよくなり、いいフィーリングを得てきていた。そして迎えた公式予選ではドヴィツィオーゾをマークし、さらにタイムアップし10番手と今季最高グリッドを手に入れる。
決勝日は予報通り雨が降り、気温も肌寒いほどに下がってしまう。MotoGPクラスのレースが始まるころには雨は止んでいたが、路面はハーフウエット。ウエットレース宣言されたことで、フランスGPに続き、今回も“フラッグ to フラッグ”ルールとなり、どのタイミングでマシンを乗り換えるかが勝敗を分けるレースとなった。
レインタイヤでスタートした裕紀だったが、コーナー立ち上がりでグリップ不足になってしまいスライドしてばかりで前に進まない。オープニングラップで順位を落とすと、そのままペースの上がらない苦しい展開。それでも転倒だけは避けようと必死のライディングを続けていた。
そして今回はチームの指示通りにピットイン。他のライダーとほぼ同じタイミングでマシンを乗り換えてピットアウトしていったのだが…。コースイン直後の1コーナーで転倒を喫し、そのままリタイアという悔しい結末になってしまう。濡れている路面に足をすくわれたか、タイヤが暖まっていなかったのか…? スリックタイヤでのフィーリングがよかっただけに、ここから挽回していこうと思っていた矢先のアクシデントだった。もしかしたら、その想いが僅かに先に行きすぎていたのかもしれない。
高橋裕紀「土曜日までは、すごくいい流れだったので余計にフラストレーションがたまるレースになってしまいました。MotoGPの開催されているコースでは難しいと言われるムジェロでトップ10入りできた土曜日までのイメージを忘れずに、次回はそこからスタートできるようにしたいですね」